またこれは日を見ず、物を知らない。けれどもこれは彼よりも安らかである。
その存在さえ知られないとしても、死産の子のほうがみじめな老人になるよりずっとましです。
太陽の光を見ることも知ることもない。 しかし、その子の方が安らかだ。
女から生れる人は 日が短く、悩みに満ちている。
また溶けてどろどろになるかたつむりのように、 時ならず生れた日を見ぬ子のようにしてください。
光は快いものである。目に太陽を見るのは楽しいことである。
しかし、この両者よりもさいわいなのは、まだ生れない者で、日の下に行われる悪しきわざを見ない者である。
これはむなしく来て、暗やみの中に去って行き、その名は暗やみにおおわれる。
たとい彼は千年に倍するほど生きても幸福を見ない。みな一つ所に行くのではないか。